巽(東南)が吉と呼ばれる理由

 この動画は、当社で施工した住宅です。

 撮影は 6月の春分の日。午前10時ころ。建物の東南側にある窓を撮影しています。

 建物の東南側と書きましたが、風水的な言い方で言えば、家の中心から 鬼門(東北)の位置にある部屋の 東側の窓です。


 周辺の気候は穏やかで、台風などの特別な風力はありません。写真でもわかるように、特に日当たりのよい状況にもありません。いわゆる 日本の春分 平均気温で平均気温 過ごしやすい日です。


 ですが、この動画でお分かりいただけるように、この窓は室内の空気を猛烈に 排気しています。もちろん 機械的な動力などは一切ありません。自然に行われる、空気の移動です。

 

 風水とかで、言われる ”気の流れ” とか ”龍脈” というのは 超能力や霊感的なものではなくて、こういった 物理的な室内空気の移動のことを言います。カーテンがなくて、気流もゆっくり流れていたら、体感的にも何も感じない場合もありますので、霊的な力だと、勘違いしているだけです。


 この自然排気の動力が 室内湿度の低減を促進し、カビ、雑菌の繁殖を抑えたり、木材の乾燥による高耐久化、鉄骨・鉄筋を錆びさせないなどに、働くため”吉”と言われています。程よく乾燥した室内は、人にも快適。

 これが 「金運が上がる」 「出世する」 「健康で長生き 子孫繁栄」と 連鎖波及していきます。空気のゆっくりとした動きは目視できないので、これに 占い的な要素が加わって、現代の日本の”風水”や”気学”のように取り扱われることになったのですね。


 家の中心から鬼門方面へ、、、、とだけ 検討するのはあまりにも安直で、現代の住宅設備などとはいかにもマッチしていません。要は、室内の空気を動力なしで、ゆっくり排気できるよう 建物の設計に工夫をすればいいわけで、これができれば、鬼門など関係なくななりますね。


 いろんな方より相談をお受けしていますと、鬼門に悩まされている建築主の方意外にたくさんいらっしゃいます。中には法外な料金で、意味のない置物を買わされたり、結果としてとても快適とは言えないような家を建てられたり。


 今後 当社の施工事例など、少しづつ更新して、そんな悩める建築主の方へ 少しでもお役に立てられればと思っています。