新和風建築の主な仕様について

いぶし和瓦 Japanese style "IBUSHI KAWARA" roof

 

 屋根

   化粧垂木 表し

   杉野地板 化粧 

   高耐久ルーフィング

   和瓦葺き

 

 屋根表面の粘土瓦は 断熱・蓄熱性に優れ、太陽光を乱反射し屋根裏まで熱を通しません。

 

 金属板屋根材では 夏日、屋根の上はフライパン状態となり(70度-80度)その上を歩くことはできませんし、受信した熱量を室内に通さない為に 高密度の断熱材を必要とします。

 真夏日にマイカーに乗車するときの 猛烈な高温状態が 金属板屋根の屋根裏では起こっており、エアコンなしでは建物を使用できません。

 

 粘土瓦では真夏日でも屋根上を素足で歩けます。(約30度) 冬場は粘土の蓄熱性により 重厚な断熱材も必要なく 快適な室内温度を形成します。

 新築時には 工事金額は瓦屋根の方が高額となりますが 断熱材の軽減 エアコン可動電気代を考えると 長期的には安く済むでしょう。

 

 加えて、最大の利点は、その耐久性とメンテナンス性の高さ。おおむね金属屋根の3倍程度の期間ノーメンテナンスで過ごせます。35年ローン期間中、差額は約200~300万円のメンテナンス費用負担の差が出ます。

 

 ”地震に対して屋根が軽い方が強い”とも言われます。昔の和瓦屋根は 釘固定しておらず、地震によって瓦がずれ落ちるケースがありましたが、最新の瓦は全数ステンレス釘固定、棟金物で固定されており、以前のような事はありません。

 

 


小舞 土壁塗り 漆喰 Japanese house Wall "NURIKABE" mudness

 

土壁塗り

 小舞竹組 抜板工法

 珪藻土 しっくい塗り

 

 蓄熱性・断熱性の高い 土壁塗り。それ自体に 珪藻土などを塗り仕上げ面として 仕上げることも 出来ます。

 

 真壁構造とすれば、木材・土壁自体が呼吸するため、室内を常に 快適な空気に整えてくれます。

 深い軒に囲われた土壁は 真夏でも室温の上昇を大きく遮断し、エアコン要らずの室内を形成します。

 

 また土壁には 昨今の化学製品による断熱材にはない、蓄熱性能があります。コンクリート製の建物は真夏でも涼しく過ごせますが、これも蓄熱性が高いため。土壁も同じ効果を持っています。

 

 住宅を土壁とした場合。おおむね追加工事費用は100万円程度です。仮に15畳のリビングと6畳の寝室に1日8時間エアコンを入れると、以下の計算となります。

 

  1日の 電気代 8時間×(11円/6畳+30円/15畳)=328円

  1か月の電気代 328円×30日=9840円

  1年のうち、6か月エアコンを使うとして 9840円×6か月=59040円

  20年ローン期間中のこの電気代は 1,180,800円   

 

土壁をエアコン使用の電気代に換算すると 約20年で もとが取れる計算になります。

 

 土壁はほかの壁仕上げ材と比べて 有害物質が少ない素材ですので 健康を目指す住宅には最適です。

 

 

 


小丸太 庇 杉化粧野地 Japanese "HISASHI" roof "NOKI" wood style

 

深い庇

 広縁 化粧野地

 

特に、南側 直射日光の当たる範囲には、深い庇を設けます。その土地の北緯より、日射角度を測定し、庇の高さ、角度を計画します。

 

 これによって 真夏には室内温度の上昇を抑え、冬は直射日光を室内に取り込み、土壁などで、熱を吸収・放熱し エアコンもなく 常温空間を形成します。

 

 ペアガラス 二重サッシなどは、ここでは必要ありません。住宅でペアガラスを普通の単板ガラスにした場合、おおむね30万円程度の削減になります。加えて雨の止水性 外壁・窓材の耐久性も上昇します。

 

 軒のない、BOX型の住宅、ノーメンテナンスをうたった光触媒処理された 外壁サイディング材。これはおおむね15年もすれば触媒効果がなくなり、あらためて 外壁塗装をし直す必要が出てきます。住宅1軒ですと 住宅ローン以外に途中約100-200万円程度の費用が負担となります。

 

 これが 屋根は瓦・深い庇のある建物ですと、15年ならまだまだ序の口 普通に30年以上はノーメンテナンスで過ごせます。メンテナンスしなければならなくなるのは 30年ローンを払い終えたそのあとになります。

 


真壁仕上げ 檜 杉 柱 Japanese room "SHINKABE" rood is open and "SIKKUI" wall

 

木の安らぎ

 地産地消 県内産木材

 

当社の ”木の家”とは 壁・天井・床の表面に薄い板を貼っただけの 見た目さえ木目が見えていればよい、という物ではありません。

 

 構造を支える柱・梁などの材料を 無垢材として 目の前に直接露出してくるような 仕様となります。

 

 あくまで無垢材にこだわり 集成材 積層材などは使いません。無垢の木材は露出させれば 呼吸しながら室内空間を自動で調節してくれ 節の1つ1つが趣きとなって人を癒してくれます。

 

 主に 国内産の松・桧・杉を中心に仕様し 杢目やその等級を見ながら 壁・天井適材に配置します。地産地消 地域貢献にも寄与します。

  

 かつて 国産の無節 総檜の家といえば かなり高級住宅の部類でしたが、昨今は木材価格もこなれています。写真のような仕様とするための 木材自体の追加費用はそれほど大きな金額ではありません。加工費・大工さんの手間工賃は 余分にかかりますので増加にはなります。おおむね坪単価で5万円程度 30坪の住宅で150万円程度の工賃が上乗せされます。

 

 完成して住まい始めた時には、杉やヒノキの香りが 部屋の中に広がっています。

  

 


 

 和風建築の概算費用

 

 和風建築がいいのは、なんとなくわかるけど 費用が掛かるから建てられない?

 

 当社で この仕様で完成させた実例から 平均坪単価(税抜・総工事費)を計算してみると、

 

 1、土壁のみ採用せず、他は採用した場合

    坪単価 約50-55万円 

 

 2、土壁を採用した場合

   坪単価 60-65万円

 

 3、すべてを最高にした場合

   坪単価 70万円~100万円

 

となりました。仮に2階建て、40坪4LDK~5LDKの住宅ですと 建物費用は 2000万円~2600万円です。いかがでしょうか?これは意外な数字ではないでしょうか?大手ローコストハウスメーカーでは坪単価40万円+くらいが平均だそうですので、同じ条件で1600万円~1800万円程度。トータルで約30%増しくらいになります

 和風建築は 本体工賃が余分にはかかりますが、クロス工事 ボード工事 塗装工事 外壁サイディング工事などの費用が減少もしくはゼロとなります。 

 

 さらに初期費用が高くなりますが、20年長期で考えると、屋根・外壁のリフレッシュ工事費、エアコンなどの電気代は十分に元が取れます。

 

 和風建物は 1本何十万円もする柱など 表示価格が見えにくく、コスト面の不安要素が多々あります。これをしっかり明確に管理することで、コストパフォーマンスの高い 本格和風住宅も安心して手にできます。